荒れた庭に出て見つけた、小振りな薄桃色の獅子咲き椿を一輪切って、手向ける

以前ならカレンダーどおりの休日だっただろうし、忙しい家業の手伝いもあるのに、なぜか事務所の仕事。午前中は家の用事をして、昼は、帰宅できず外食続きの家族にお弁当を作って届けてから出勤。顔の腫れが増してくるだけでなく微熱が出てきて、何事もぼんやりしがち。
夜も遅くなったけれど友人に呼び出され、不思議な味のお手製「蓮根の赤ワイン煮」をご馳走になりながら、「頬がぷっくりした顔だと別人。子どもっぽい」と冷やかされたり甘やかされたりして、家までタクシーで帰らせてもらったのが、しみじみ慰めになった。
眠る前、今日は今年になって初めてコートを着ずに外出した、もう春なのだと改めて思うと、新古今集が気になり、書棚から取って開く。法律テキストも布団に持って入るが、これは集中できない。お気に入りのアクアマリン原石を手に持って、意識して息を整えながら眠る。目が覚めたところで翻訳チェック確定を少し。