綴りかた日記

はてなダイアリ―から移行しました(2019.02)

2009-02-01から1ヶ月間の記事一覧

タートルネックのセーターを止めて肌の上に着ける、銀の若葉のペンダント―爪もつやつやに磨きたくなる感触

まだ左目に圧迫痛が残るけれど、時間が経つごとに治まる。目には目をならぬ歯を―長く歯科で放置されていた別問題(直感では、おそらく目にも関係する要因)も、やっと治療に入って一安心。あとは自分の心身自体の調整機能を、もっと信じることにする。 翻訳…

雨上がりの夜、長い横断歩道の向こうから、信号灯の青緑がクローズアップで向かってくる

利き目の左目に突然痒み、後、半分以上を塞いでしまう粘った涙と腫れ。半日以上モニタと書類を睨んで仕事しているうちに徐々に治まりはするが、目を動かしたり光源を見ると刺すような痛みが出る。 主に右目で英詩自習本の続きを読んでみると、予期せず、詩と…

花見箸の布袋が、乾ききらない重さのままで、往ったり来たり

法律の問題集を少々(もっとペースを上げたい)。翻訳のチェック確定一区切り。 英詩自習本の、前日の続きを見ていると、詩の翻訳について、それが本質的に可能か否かという命題や、その異質性が言語や文学自体を刺激すること等々、今春、金時鐘氏のシンポジ…

『リスボン特急』暴風雨の余韻を耳に。「小さな時間」の帰り道、強くなった風の後押しに、うっとりする早足

英詩自習本を開くと、息を呑んだ。淡々と帰郷を描いたリアリズムと見せて、突然に時空が広がり(あるいは凝縮し)、個人と集団の記憶と現在、生と死、老いと若さが同じ場に並ぶ魔法のような詩。それが冒頭にある章は、「翻訳」と題されていた。 法律は、問題…

切り戻した薔薇が、雨雲で見えない朝日と共に起き上がっていく。まず葉、茎、そして花。

法律の問題集の続き。文章を最後まで読むこと、重要な条文の暗記は必要。書くと覚えやすい。 翻訳のチェックは一節分進める。 英詩自習本で見つけた、found poem―本来「詩」を意図して書かれていないテキストから発見し、編集された結果の「詩」―が、美術のf…

塩漬けの桜の葉と花が香る千枚漬その他。並べてお喋りする、遅めの昼食

一日中いつもどおり事務所で忙しく働いたわりには、家事雑用で片付いたことも普段より多かった気がする。 翻訳の見直し、法律の問題幾つか。英詩自習本は、ぱっと開いたところが韻律に関する章で、例に挙がっていたのが、同時代的な戦争詩と古典的脚韻の皮肉…

シャンパーニュの小さな畑の光景から広がり流れていく話と、2種類目のグラスを昇る微かに青みある気泡の列が、激しくなる路地の雨と調和する

法律の問題を解いていくが、まだまだ勉強不足なのが明らか。解説を読んだり、特に気になるポイントはテキストを参照しているが、この先ある程度まで纏めて問題集に取り組んだら、テキストを熟読し直すことにしたい。 翻訳の点検が、意外にも時間がかかる。か…

デパートの一画から熱めのお風呂にワープする、肌上ワックス約1センチ角

朝4時前に起きるのは、寝不足なのか単に寒いのか。お香を焚き、微かな音量でバロック音楽のCDを鳴らし、薔薇のエッセンスを落としたお白湯を飲んで、スケジュール帳をチェックする長々した助走の後でも、頭の芯に、ところどころ凍った部分があって、どこかへ…

昼過ぎの薄曇もりの事務所に、オレンジ色をぽんと置く、ドリップコーヒーの香り

夜、お弁当箱を置き去りにするほど慌てて仕事場を飛び出し、最終の時間帯に予約したオステオパシーに何とか間に合って、頭や腰を調整してもらった。これですっきりして、週末も怠けずに頑張りたい。 帰り道、近くの友人に手製の野菜料理をご馳走になりながら…

窓の光へ、いつの間にか撓むように乗り出していた薔薇の茎の、細さを裏切る硬さ

法律の問題を幾つか解き、お腹をひまし油湿布とテディベアの湯たんぽで温めながら眠る。 翻訳は、これで最後まで、ひととおり確定できた。間を置いて明日、全体を通してもう一度見てみよう。 今野和代さんの、以前の朗読で特に耳に残っている詩の一つが、目…

どんどん美しく開いていく、真紅のスプレー薔薇。思わず振り返って見る、玄関の壁の白。朝のやわらかい陰影。

夜。法律問題集続き。昨日よりは、回答する問題を増やす。設問を読みながら、何度も眠りそうになる。でも、続ける。 仮眠して、翻訳はさらに一節(小冊子の1ページ分)。簡単だから、却って時間がかかった。明日以降、あと一節でひととおり訳し終えて、全体…

戻ってきた寒気。急ぎ足の道すがら、じんわり温かい、小振りの石焼芋の紙袋

法律は問題集の続き。問題と選択肢を読むうえで早合点せず、でも要点を押さえて、しっかり最後まで読み込む必要を感じた。それに基本的な条文は、正確に覚えておかないと。(勉強のための勉強でなく、普段この社会で生きる上で、もっと自発的・積極的に責任…

白梅が控える側で、自信ある果実じみた甘酸っぱさを頭上から降らす、薄紅色の満開の梅

1月から2月にかけて1ヶ月弱、集中して山を散歩したら、山のお茶屋さんに区役所からの賞状とタオルが届いていた。別にどうというものでもないけれど、日常の雑事や情報から離れて自分の心身の為になることをする時間と場を、ごくささやかでも確保する習慣を続…

窓辺のガリレオ温度計がセーターのお腹のうえで虹をつくり、頬に穏やかな風を、銃器の重さに触れた肩でも感じようとする、春のきざし

身体にあまり負荷をかけず、身繕いは整えて、それぞれに稀有な資質をもつ友人たちが至極あたりまえのように存在している有り難さを感じながら、随分ゆったり過ごす。仕事の緊張がリセットできたのか、肩や咽喉の(それに、おそらく意識にもあった)しこりが…

午後4時のクリームシェリー。種類、銘柄なんて覚えなくていい、ただ頭に広がり胸に沈潜していく味と香りが像を結ぶ、豊かで甘やかな古い暖炉の火の陰影

来年までの、うっかり忘れてはいけない手続き関連の日程をいくつか確認して、来週の予定・予約を処理。気になっていた塩購入、何ヶ月ぶりかの美容室など、雑用が一挙に片付く。 「チョコレート贈答の日」でなく、いろいろな愛を確認したり感謝する日のつもり…

待ちわびていたと振る舞われるヒヨコ豆と豆乳のスープが、うぶな中間地で地面に絵を描く幼児みたいに、ひっそり甘い

早朝から遠方の友人にカードを書き、チョコレートを荷造りして送り出す準備。出かける前に、炊事しながら台所で軽く体操(圧力鍋のご飯が、いつになく上手く炊き上がったのが嬉しい)。仕事の詰まった一日だったけれど、今週一番の懸案事項は片付いてほっと…

コートのシャギーな立襟に顎をうずめると、突如今日だけ香り立つ7年前のオードパルファン―雅な木とムスク

朝は敢えていつもどおり山へ歩いていくのをやめ、家の中でストレッチをする。外ではできない、床に寝た姿勢での動きを中心に。毎朝それなりに、基本的な動作の核になる部分は伸ばしているつもりが、殆ど同じところにある細かい部分が、意外に使っていなくて…

亜麻仁油の最初の一匙で苦味に驚き、二匙目で胡桃を思わせる香ばしさや甘みを見つける

「休日」は、普段の何倍も勉強したり、普段できない片付けをしようと「思う」のに、寒さや空腹感が無言の言い訳になって、なかなか何も手につかない。 気分を変えようと、お昼頃に山へ散歩に行ってストレッチ。先日見つけた白梅の、ますます馥郁とした香りや…

薄紅色の梅の枝に一羽はメジロ、一羽は飛ぶのが下手なウグイス

4時に起きると、さすがにまとまった時間の余裕がある気がする。翻訳を一節と少し確定。法律の講義DVDを見る。 いつもの朝の日課の前に、メールチェック、数日手をつける間のなかった契約事の変更手続きもしたし、早起きの友人と「おはよう」Skypeチャットさ…

降り出した月食の夜雨のなか傘を持たず、いつもの革手袋を外して歩く手で感じる二月の寒気

山の途中、見晴らしがよいところで、いつものように朝日を眺めながら呼吸を整えていると、思いがけず、(毎朝もう少し上の広場で太極拳をしておられるグループの方に)どこで体操を習っているのかと尋ねられて一瞬戸惑った。「中国的な動きに見えた」からだ…

吹きガラスのウィスキータンブラー表面のモールと底の感触を、掌で覚え込む。気負わない丸みと重さ、遠い田園のテーブル

頼まれた雑用や外出の予定が詰まっていて、山登りはお休み。一日中いろいろ発見はありつつ、帰宅して家族の祝いごとの夕食を終えた頃には眠くなっている。 翻訳は朝のうちに。夜は法律テキストを開いて、気になったところを断片的に見る。(外出先の展覧会で…

ふだん通らない道の、冷たい空気の流れに突然混じるやわらかな香りで真っ先に、満開の白梅の木立を見つける

「今日」と「明日」は繋がっているけれど、明確に区切りをつけないと、足元がどんどん覚束なくなるのを感じる。 せっかくの休日だが、動き出すのが遅かったり迷ったりで、気になっていたことの幾つかは完了したけれど、全体としては何かと捗らなかった。体が…

朝と夕方、金柑が机の小さな太陽。活き活き熟した陽の色、瞬間に香り立つ甘酸っぱさに潜んだ植物の苦味

仕事にやっと区切りをつけたのが、最終バスも出てしまって、もう眠くなる時間。お弁当箱を置いてきたのが気になるまま、家の仕事を手伝うと、とうに日付が変わってしまった。 倒れるように仮眠。非常事態で、一節だけ法律テキストを見て、一節だけ翻訳。そし…

予測以上の好相性―唐辛子が効いた、ほんのり柚子風味の変わり厚揚げと、冬キャベツや葱の甘み

一旦外へ出れば忙しく、また遅くまで仕事。その後、家族の仕事の手伝いで、帰宅すると深夜。一日何をしていたのか、すぐに思い出せなくなっている。 ほとんど眠りそうになりながら法律のテキスト数ページに目を通し、眠る前に入沢康夫の詩を二篇読み、暫く眠…

新しい腕時計の重さ、正確な滑らかさが、手首に心地よく馴染む

久しぶりに、まだ空が明るくなりきらないうちに山へ散歩に行くと、今日は早いねと何人かの人たちに声を掛けられる。立春の「初日の出」が赤く昇ってくるのを見ながら、呼吸を整えた。新しく進んでいくことの楽しみ、嬉しさ。 朝、法律の講義DVDを視聴。 夜は…

一面の雲を、それでも丸くくりぬいて昇っている冬陽

鰯や市販の太巻き寿司には縁が無い、初めての節分。ますます仕事が立て込んで帰宅が遅く、数え年の数だけ煎り豆を齧ってから、自分のぶんだけ(小鍋の豆腐料理と冬野菜の常備菜で、簡単だけれどヴィーガンなりのご馳走を意識して)作った夕食を摂り、法律の…

うるい(ギボウシ)の淡緑の葉と白い茎が、ぱりぱりしゃくしゃく、雪と春待ちの気配を連れてくる

日中に翻訳少し。夜、法律のテキストに目を通す。また一日忙しく、オステオパシーを受けに寄り道する元気さえなかったぐらいだと、充分には頭に入りにくい。勉強の順番や時間も変えてみないと。 就寝前に入沢康夫詩集の一篇(「死んだ男」)を読んだら、言葉…

冬枯れの枝の間を鳥たちが飛び交うシルエット―空を揺らすレース模様

日の出が早くなってきている。 あれこれ「すべきこと」はあるのに、一日中、なかなか取り掛かれなかった。山へ散歩に行くのさえ、夕方になる前にと慌てて出かけたぐらい。遠方の友人が電話してきて、その地でも半ば冬眠状態で過ごしているようなことを言う―…