綴りかた日記

はてなダイアリ―から移行しました(2019.02)

2009-04-01から1ヶ月間の記事一覧

珊瑚色の香から立ち上る煙の側に、珊瑚色の瑞々しい薔薇(

バスの中でこっそり顔の体操をしながら出勤してみれば、昼食を摂る間もない、忙しい一日。朝から日程が差し迫った仕事、緊急性の高い(新インフルエンザ関連の)仕事などが次々で、夕方近くになっても、ショップ99の焼き芋(冷めてもボソボソしなくて甘いの…

横断歩道の向こうから時間差ステレオ。緑の羽を配る子らの甲高い声

ごくごく短時間家業を手伝ってから、仕事場へ。晴れた「休日」、遅めに出かけるので、仕事とはいえゆったりした気持ちになる。(ただし道に並んでいる中で一番小さな子どもへの募金に応じながら、羽は要らないと断ってみる。) お弁当作りは休みにして、通り…

気づけば白つつじ、紅つつじが緑を埋め尽くす

4時や5時に起床して山へ散歩したり勉強できる状態にしていきたいが、まだ力が出ない。洗髪だって大仕事。お弁当は、白米で生姜ご飯(歴史や思想解説がレシピよりも多い『精進料理入門』で見覚えていたのを、初めて作ってみた)、シロナとうす揚げ煮浸し(う…

満開の白いハナミズキが街灯よりも眩しい夜の道

新しい週。気分を変えて、頑張ろうと思う。 友人が仕事場に来るので、一緒にお昼ご飯とするのに、多めにお弁当を作る。料理自体は、普段とあまり変わらず―胚芽米のひじきご飯(これは思いついて初めて作ってみた)、小松菜・うす揚げ・人参の煮浸し、雷こん…

スプーンですくえば、セロリの葉、セロリの葉の味、セロリの葉の舌ざわり

せっかく一日中、家にいることにしたのに、しゃきしゃきと動く元気が出ない。自室であれこれ調べ物をしたり、夕方近くになってスパゲティを茹で、大量にあるパセリをからめたりで、時間が過ぎていく。 夕食もぼんやりしているうちに弟がカレーを作ってくれて…

雨あがり、湿った莢を剥く焼き空豆の甘さに、からりとしたハイボールのレモンの酸味

朝から雨の為、予定の「屋外スポーツ教習」は見送り。家にいたので、牡牛座の新月の日に因んだ願い事を、昼の新月時刻すぐにノートに書けたのはよかったが、詩と音楽のイベントに出掛けようとすると、数年来とても気に入って履いていたエンジニアブーツ風ス…

ハンドロールヘムの古いシルクスカーフから、胸元に新鮮な花弁の手ごたえと陽光の柔らかさ

仕事場に来訪客の予定があるので、カジュアルになりすぎないよう、適度に明るい色も取り入れるよう、普段より意識して服を選ぶ、ほんのちょっとした緊張感が楽しい。 お弁当は「材料が何も無い」と一瞬困ったけれど、茹でてあったタケノコに、豆腐と大豆ミン…

揺れるバスの中でもバッグから、バゲットの皮が香ばしく香り立つ

どうも、まだ芯から溌剌とは動きにくい。朝はご飯を炊いたり、ストレッチに時間をとって、入浴もしてさっぱりして、時間にそれなりの余裕はあるのに、お弁当のおかずを作るのは体力気力上で「無理」がある感じで見送った。少し違うことをしてみようと、昼、…

脊椎ひとつひとつ上から順に、床に乗っていく

朝、圧力鍋で胚芽米が炊ける間、床に寝そべって、例によって昔々洋書で見た簡単マットピラティスの動きをしていると、一昨日よりも動きの「流れ」、身体の軸が、妙にありありと意識された。 お弁当のおかずは、またシロナと厚揚げの煮びたしを登場させる。小…

ようやく開いた襟ぐりで銀のペンダントを冷たくする、国道の風

目が覚めて起き出すのは全く何ともないのに、細々とした用事をするのは億劫な朝。お弁当箱には、家族の白米ご飯が炊けているのだけ詰め込み、昼になって仕事場近くでおなじみのナムル4種セット(小松菜、ぜんまい、もやし、大根)を調達してピビンバに。先々…

夜空の芯から垂直に落下する3つの雨粒

まだ日の出前には目が覚めないけれど、少し明るくなれば直ぐに動き出せる。お弁当用に胚芽米を圧力鍋で炊いて、副菜はかなり手抜き(長芋と貝割れ大根の白梅酢あえ、紫花豆の醤油風味、茹でたブロッコリー・練り胡麻ソース)。合間にストレッチや入浴、お茶…

いつ欠けたのか、指紋が持て余す水晶先端の凹凸

探し物がてら自室を徹底的に片付けたり勉強しようと思っていたものの、よく晴れた外の光が差し込む中で、洗濯したり、早々に探し物が見つかって片付けきれない部屋でブログを長々書きおえたり調べものをすると、体調の波のせいか、夕方にはたいそうな眠気。…

ゆっくりと夕方の翳を深める海際のテラスを後に、美術館の長い廊下を体温へ、新緑へと、歩いていく

こういう長い廊下は、何かの映画に出てきそう、と友人が言う。それで思い出したのは廊下ではなく、なぜか中平康の『砂の上の植物群』のラストシーン、エレベーターが開閉する長いカット。後になって思えば、夕方の海や、(実物は見なかったが)パウル・クレ…

移動する季節。気付かぬうちに、大きな藤の花が埋め尽くす公園の一隅。初めて見かける仔犬たち。

目覚まし時計の音も鳴らないうちに、すんなり早めに目が覚める。早速お湯を沸かしながら片付けと洗い物をし、お弁当用にご飯を炊いて、副菜を二品(シロナと厚揚げの軽い煮浸し、金時芋とあらめに、むやみに家に沢山あったパセリを合わせてみた実験サラダ)…

街灯が照らす思いがけない風景―どちらも歩道にこぼれ落ちる滝のような、満開を過ぎた桜に、絡み合って花盛りの薄黄色の蔓薔薇

お弁当は相変わらず簡単だけれど、圧力鍋でご飯を炊くところから始めるのは何日ぶりか。小豆入りの胚芽米ご飯が炊ける間に、ひじきと蓮根の炒め煮、春キャベツの胡麻味噌和えを準備。 仕事も相変わらずだけれど、着実にできるペース。 仕事を終えて移動の間…

丸く引き締まったタンカンに爪を立てる夕方、薄明かりの室内に目の覚める香りの通り道

空がよく晴れると、気持ちがいい。 仕事の分量が手に負えないと思っても、ひとつずつやっていくしかないし、それで予定通り片付いたことも結構あった。 お弁当作りは時間が無く、白米ご飯だけを持って出て、おかずはナムル盛り合わせやごぼうのコチュジャン…

手の一部になるほどゆっくり広げた気がする、古漬高菜の葉―三角おにぎりをぴったり包み込むまでの、ほんの数秒

仕事場では、新年度に向けた「面談」。めりはりをつけて基本的な仕事の仕方やツールの整理をしたいことや、健康を損なうほど無理するのは論外として、個人的な勉強時間も欲しいし、主婦紛いに家事や家業の手伝いでも忙しいので、少なくとも今年はまだ、担当…

せっせと働く燕の丸い頭が、商店街アーケードの下、古巣の縁からのぞく

午前中は仕事を休んで病院で確認の検査。呆れるほど劇的に、「治っている」。これからますます、日常の基本での、些細で不要な我慢は、できるだけ排除していこうと思った。 体調を心配してくれていた友人たちに報告メールを送り、早く帰宅して家族に夕食でも…

勝手口の玄関マットに、桜の花びら2枚

懸案だった手続き・面談へ出掛けた。普段よりある程度きちんとお化粧もし、「お守り」の小川山産透明水晶もバッグのポケットに忍ばせて。意外なほどあっさり、和やかに世間話をするようにして無事完了。(でも、申請できる実績をもう少し増やして、上達して…

紙コップの白ワインに舞い降りてきた、桜の花びら1枚

暑いぐらいに晴れた午後。あまり遠くない、ゆったりと開けた海の見える公園で、友人と桜のお花見。手の込んだことをするには体力が追いつかないので、普段の延長で簡単に用意した「花見弁当」は、苺とアヴォカドとサニーレタスにバルサミコ・ヴィネグレット…

かしゃかしゃと慌しい音を立てて、開いては閉じられる、救急処置室のカーテン

体調優れず、仕事は午後から。身体に痛みを感じつつ、それでも用事が捗るリズムは楽しいのだけれど、仕事を終えて外に出ると様子がおかしい。バス停のベンチから、立ち上がれない。何やら劇症型の疾患といったことも頭をよぎりながら、「私が守るから」と身…

チューリップは背筋を伸ばしたまま萎み、マトリカリアは葉を萎れさせながら四方に顔を上げて花盛り

移動中などに、時間が限られていると意識したうえで法律テキストを開いてみると、理解・記憶とはまた別なのだけれど、結構、読むのが面白い。ちょっとした発見をした気分。 その一方、こなしていくべき仕事が沢山あるのに、一日でできることがあまりに限られ…

オレンジとクレソン、アボカドとイチゴ(バルサミコ風味)、塩茹でスナップえんどうとひじり茸ソテー、簡素なペンネ(マスタード風味)―深夜さらさら、ゆるやかに繋いでいく、ガリラヤから来たオリーブオイル

楽しい、あるいは、もの哀しい、小さな愛おしいエピソードを次々と想起し、語ることは、もしかしたらイリヤ・カバコフ描くワイン・ラベルの、天使の羽の連なりと、中心部に丸く開いた光に導かれたのだろうか。 仕事の後、急いで何品か「おつまみ」になる野菜…

電話の向こうで微かに響く、マリア・カラスのカルメン―劇場あるいはレストランの、光を包む翳

仕事を終える時間が遅いのは相変わらずだけれど、帰り道にバスを途中で降り、普段見ない野菜や果物を選びながら、友人とお花見する時にも使えそうな気の利いた組み合わせや料理法を考えたり、帰宅したら炊事の合間、いつもはおざなりで人任せの浴室の床を磨…

蕗の皮をするする引っ張り、ほろ苦い土や緑の香が立ち上がるごとに、蕗になる

朝、数日ぶりに、若干だけれど起床し易くなった。 友人が「法律上は」云々とメールに書いていたので、必要上で学んで経験として生きる知識の強みをそこに感じたり、型からでも学んでいくことにも意味や必然の余地がありそうなのも感じたりした。 事務所の仕…

夕暮れの商店街、お好み焼きソースの強い匂いを通り抜けて歩いていけば、川沿いの道の向こう岸から、ふんわり桜の香り

帰路の移動中、古今・新古今集の桜の歌を読んでいたからか。妄臭なのだろうか。その木だけでなく、他の桜からも、これほど香りを感じたのは初めての気がする。 外出していた先は、ミロ晩年期の作品の展覧会。画集では分からなかっただろう、平面の「立体感」…

窓辺に並べた7つの石が、実は行儀よく等間隔

朝風呂に入って温もってさっぱりし、身繕いも整えたところに雨。花冷えというには、あまりに寒い。友人と一緒に出掛けて用事をするつもりにしていたところ、知らない間に遠方へ行っていたようで、あてが外れて半端な心持ちのまま、朝・昼の炊事や洗面所の簡…

いつもと違う通り道の公園。よく整えられた小振りの枝垂桜が、若々しい光のように「桜色」そのものを放つ

仕事はかなり落ち着いたようでいて、それでも気を抜く間がない。 そのままでは続かないので、休憩時間だけは遅れすぎずに確保。事務所の近くで、昼食用に初めて買ってみたワカメのナムルには、新鮮な海草の滑らかさに春を感じさせられた。夜、帰宅してからは…

丈を短く、わさわさと、春のはじまり。赤に黄縁のチューリップ、マトリカリア、ラークスパー

年度を越える仕事があれこれ。短時間でも作り出して、法律の勉強や雑用をするよう頭を切り替えるべきなのに、難しい。 昼食さえ事務所の近くでチャプチェとナムルを調達。野菜はたっぷりだし美味しいけれど、手抜きの日。 夜になって移動中、どうにか気持ち…

夜寒の道を早足で家へ帰るこちらの道。川縁で花見宴を開く一団の背中が静まり返った向こうの道。

前日に風邪の兆しを感じて、食べるものに気をつけようと備えていたせいか、鍋でご飯を炊いてお弁当を用意できるぐらいの時間に起床できた。(薬膳風に白木耳や生姜、枸杞の実などを入れた炊き込みご飯と、新鮮な青菜や根菜のおかずを2品。)簡素とはいえ、…