綴りかた日記

はてなダイアリ―から移行しました(2019.02)

雨あがり、湿った莢を剥く焼き空豆の甘さに、からりとしたハイボールのレモンの酸味

朝から雨の為、予定の「屋外スポーツ教習」は見送り。家にいたので、牡牛座の新月の日に因んだ願い事を、昼の新月時刻すぐにノートに書けたのはよかったが、詩と音楽のイベントに出掛けようとすると、数年来とても気に入って履いていたエンジニアブーツ風スニーカーの片足のジッパーが壊れてしまった。途中の駅で電車から降りて引き返そうかと思ったけれど、気を取り直し、靴紐を足首に回して結びつけ(punk attitude、と、心の中で「おまじない」)、靴が脱げないようにして無理やり先へ進む。
アンビエント、おもちゃ音楽、ソフトロックが一緒になったような音響。先に会場へ来ていた、ずっと年上の友人たちの中には「倍音が出ていない音楽は生理的に苦手」と後でこっそり言う人もいたし、それは平気な私でも、戦前のモダニズム詩を使った曲についていえば、昨年CDで聴いた時のほうが言葉が際立ち、引き締まった空気が流れていた気がするが、集まった人たちの構えない雰囲気や、会場である古い洋館の、海が見える昔懐かしいゆったりとした趣きは素敵だった。配布された詩のブックレットの、掌サイズで洒落たデザインといい、表現の形の好みは人によるとしても、忘れられようとしていた言葉やものが持つ力を、好事家だけが知っている世界に留めずに、時代の「今ここ」に呼び起こす努力の必要や尊さを、これに限らず普遍のこととして想う。とにかく、行ってみないと分からないし、得心できなかったことはある。
友人たちと後で世間話をしていて、久しぶりに、黛敏郎伊福部昭交響曲や、ディーリアスやワーロックを聴きたくなった。
法律テキストは少々。